Flow Accumulation Realtime Renderer(FARR)にちょっとだけ機能を追加しました。
・計算結果の色を簡単に調整できるようになりました
・計算結果の画像をGISやGoogleEarthにエクスポートできるようになりました
・DEMの穴埋めの程度を調整できるようになりました
・高解像度モードを追加しました
計算結果の色を簡単調整
FARRでは、「上位何%から表示するのか」や「カラーパレットをどれくらいの割合で適用するか(ログ伸長)」で計算した水系を見やすく調整できるようにしていました。でも、これらの調整をしようとすると毎回水系を計算して、とても時間がかかりました。平たく言えばバグでした。今回の改修で、計算結果は保持しておいて色調整をスムーズに変更できるようにしました。
どれくらいの水系を濃い色で表示したいか、などの微調整にお使いください。
計算結果画像のエクスポート
FARRで計算し、上記機能↑で色調整した結果をGISやGoogleEarthで使える形でエクスポートできるようになりました。
あくまで、画面に表示されている累積流量の画像が保存されます。これは累積流量の計算結果そのものではなく、現在のパレット・ログ伸長・上位表示%で色付けした画像です。PNG画像とGIS用データセット、Google Earth用KMZがZIPでエクスポートされます。KMZ内の画像はGoogle Earth用に緯度経度へ再投影されます。計算条件はJSONに記録されています。

DEMの穴埋め
累積流量を計算する際には、DEMの中の小さな穴を埋め立ててから水の集まり方を計算します。これは、小さな段差だけで水系が途切れないようにするための工夫です。ところが、平野部などで堤防があったりすると、堤防の高さまで全部埋め立ててしまい、水の出口に向かって集中した水系ができてしまいました。
今回の改修で、穴埋めする最大深さを変更できるようにしました。小さな窪地は埋めつつ、大きな低地やダム湖を過度に埋め上げないための上限です。なお無制限(デフォルト設定)は従来通り、窪地を出口標高まで完全に埋めます。

高解像度解析モード
FARRは表示しているズームレベルに応じたメッシュサイズのDEMを読み込んで計算していました。そのため、少し広い範囲を計算しようとすると、ズームレベルを下げて計算範囲全体を表示し、そのズームレベルの粗いDEMで計算していました。
高解像度解析モードでは、表示ズームレベルより1段解像度を上げたDEMで累積流量を計算するようになります。通常より広い範囲を細かく解析できるようになりました。
一方で、取得タイル数・メモリ使用量・計算時間が大きく増えます。ブラウザが重くなる場合があります。PCの性能に自信のある方はお使いください。
反省会
このアプリは「地形を見る専門家が頭の中で考えていることの一部を「見て」「知る」ためのアプリ」として、手軽に使えるwebアプリとして作り始めたのですが、なんだかちょっとずつ専門的になってきてしまっていますね。