ブラウザだけで公園を眺められる。長伏公園の3Dモデルを公開しました

静岡県三島市の長伏グラウンド・長伏公園では、グラウンドの老朽化に伴う改修や大型遊具の新設が行われました。
株式会社みてしるは、長伏グラウンドの照明工事を行ったシステムナオ株式会社様の依頼で、改修後の長伏グラウンドおよび長伏公園の三次元計測を行いました。

今回、関係者の許可をいただき、フォトグラメトリ(写真測量)で3Dデータ化した長伏グラウンドと長伏公園を、Webブラウザ上で見られる形で公開します。
専用アプリをインストールする必要はありません。パソコンでもスマホでも、URLを開くだけで公園の中を自由に歩き回ることができます。三島市役所のWebサイトからもリンクされていますので、触っていただいた方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、実際にどんなことができるのか、どんな場面で役立つのかをご紹介します。

そもそも何が見られるの?

現地をドローンに搭載したカメラで撮影し、写真から立体形状を復元する「フォトグラメトリ」という手法で、長伏グラウンドAと長伏公園をまるごと3Dデータ化しました。
できあがったデータは、立体形状の表面に実際の写真がそのまま貼り付けられたものなので、地面の質感や遊具の色、グラウンド施設、木々の緑まで、現地の雰囲気がかなりリアルに再現されています。ただし、遊具の東側付近は十分な撮影枚数が確保できませんでしたのでちょっといまいちな3Dモデルです

ただ、この3Dモデルはファイルサイズが数GBもある重たいデータなので、気軽に見ることができません。おそらく、せっかく作ったのに、データが重すぎてHDDの中に眠ったまま……というケースも、意外と多いのではないでしょうか。
そこで今回は、大容量の3Dデータと3D地図の技術を組み合わせ、ブラウザで動くWebアプリにしました。新しいソフトをインストールしたりすることなく、リンクを開くだけで閲覧・操作できます。

なお、今回公開する3Dモデルは長伏公園の大型遊具がオープン前の2026年4月に作成したものですので、工事用の柵などが残っていますが、現在は撤去されています。


2つのバージョンがあります

ビューア版:とにかく公園を見て回りたい方向け

カメラ操作だけのシンプル版です。マウス(スマホならタッチ操作)で視点をぐるぐる動かして、公園の中を好きなように歩き回れます。
距離や高低差を測る機能もついているので、「この遊具とベンチの間は何メートルあるんだろう」、「「ホームベースからピッチャーマウンドまでの距離や高低差はどのくらいだろう」といった確認も画面上で簡単にできます。

↓の画像をクリックするか ここ をクリックするとビューア版が表示されます。

ホームベースとピッチャーマウンドの距離を計測している様子

– 左クリック(タッチ)でパン、右クリックで拡大縮小、ホイールクリックで回転
– 2点間の直線距離・水平距離・高低差を計測できます

プランナー版:ベンチや木を置いて配置検討ができるデモ版

ビューア版の機能に加えて、ベンチ・街灯・樹木といった3Dアセット(3Dモデル)を実際の公園などの上に配置し、その場でレイアウトを検討できるのがプランナー版です。公園の植栽計画やイベント時の施設配置などを3D地図上でできたら面白そうだなと思って試作してみました。
たとえば「このあたりにベンチを置いたらどう見えるか」「桜の木を並べると、公園の景観はどう変わるか」といったことを、現地に行かなくても実寸の3D空間上でシミュレーションできます。造園・施設配置の検討はもちろん、イベント時の什器配置プランなどにも応用できそうです。

↓の画像をクリックするか ここ をクリックするとプランナー版が表示されます

公園内に勝手にバーチャル植樹した様子

– 木(高木・低木・桜)、ベンチ、街灯などをドラッグ&ドロップ感覚で配置
– 配置したアセットは回転・高さ調整・削除が自由自在
– アセットを配置するとちゃんと影も落ちます。
– 芝生・砂利・遊歩道といった地面のテクスチャも好きな形で塗って検討可能
– 配置した状態はJSONファイルとして保存・読み込みができるので、後日続きから作業を再開したり、ファイルをやり取りすれば友達と共有したりできます。


こだわりポイント

  • 影がリアル:撮影時刻の太陽の向きに合わせて3D空間内の光源を設定しているので、配置したベンチや木の影が、実際の写真の影の向きと自然に馴染みます。
  • 高さもきちんと再現:地形データも国内の標高タイル(産総研提供)を採用し、3Dモデルと矛盾なく重ね合わせています。傾斜地でもベンチがちゃんと地面に接地します。
  • 軽快に動く工夫:大容量の3Dタイルデータを扱いながらも、影の計算範囲を絞るなど、ブラウザでもたつかず動作するようチューニングしています。
  • まわりの景色もみたい:フォトグラメトリで作った3Dモデルだけぽつんと表示すると寂しいので、国土地理院の空中写真と産業技術総合研究所の標高タイルを使い、長伏公園の周りの景色も3D表示できるようにしています。
  • 作ったプランを保存:プランナー版で作った配置を手元のファイルに保存して、ファイルをやり取りすれば友達と配置計画を共有したりできます。「僕の作った最強の公園」を勝手に作ってみましょう。
  • アセットは簡単に増やせます:プランナー版で3D空間に配置するアセットは、実寸で作られたものなら簡単にアプリに追加できます。今回はベンチや樹木などを用意していますが、用途に合わせて、ほかの設備やイベント用の什器などを追加することも可能です。

こんな場面で使ってみてください

  • 公園に行く前に、長伏公園がどんな公園か下見してみる
  • 遠方に住むご家族に、公園の雰囲気を写真や動画よりリアルに伝える
  • イベントなどの際の公園や施設のレイアウト検討・提案資料づくりの叩き台として
  • 3Dモデルを眺めながら、自由に公園づくりを楽しむ

お問合せ

今回のWebアプリは、フォトグラメトリで作成した3Dデータを「見るだけ」で終わらせず、実際に触れたり、検討に活用したりできる形にしたいという考えから試作したものです。今回公開したような三次元データは、見て図るだけでなく、樹木や施設が作る影をシミュレートしたり、地面を流れる水の動きを調べたりと、さまざまに活用することができます。
株式会社みてしるでは、現地の三次元計測だけでなく、取得したデータの活用まで一貫してサポートしています。

「新しく3Dデータを作成し、業務や地域の取り組みに活用したい」、「手元に大容量のデータがあるものの、パソコンで開くこともできず、活用方法に困っている」、「3Dデータはあるけれど、どう活用したらいいか分からない」。
そんなご要望やお悩みがありましたらまずはお問合せからお気軽にご連絡ください。

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