楽寿園三次元点群データがオープンデータとして公開されました

三島市に寄贈した楽寿園の三次元点群データほかが三島市からオープンデータとして公開されました。ファイルサイズが大きく苦労されたということですが、無事に公開していただきありがとうございます。

データはG空間情報センターからダウンロードできるようになっています。

ダウンロードできるデータは点群データ(las形式)とそのビューア点群から作った地表面のメッシュデータ(Getiff形式DEMデータ)です。あわせて、簡単な説明pdfと点群データ紹介動画もダウンロードできるようになっています。

以下、ちょっと専門的な解説ですm(_ _)m

点群データは軽くノイズ除去をかけた程度で重複点も多く含まれています。重すぎるという場合は適宜点群の軽量化をしてみてください。かなり減らしてもそれなりに形状は残ると思います。また、説明書に書いた通り、機材の実験もかねてとったデータなので、床や壁が二重になってしまっているところもあったりしますのでご注意ください。

lasには分類情報が含まれています。地面を表すgroundのほか、medium vesitationには地表から130cmより低い地物、high vesitationにはそれ以上の高さの地物の点群、という分類になっています。これは普通の分類と違っていますが、園内の植物を胸高で輪切りにしてみたいなぁということでこのようにしました。medium vesitationとhigh vesitationを非表示にすれば地表面のみの点群になります。

lasデータなど使い方わからない、という場合はビューアデータをダウンロードしてお使いください。Windows PCでしか動きませんが、Potreeを使った点群ビューアを作ってあります。点群データを閲覧したり簡単な計測をするくらいならこのビューアで十分と思います。ビューアの使い方はこちらにも置いてあります。

点群データから作成した地形データ(Geotiff形式DEM)はそのままQGISで読み込んで陰影図を作ったりすることができます。メッシュサイズは5cmですが、まあ点群のばらつきを考えると細かすぎるのですが、階段などを表現したかったのでこれくらいにしてみました。

この5cmメッシュDEMから作った陰影図のタイルマップを https://mite-shiru.co.jp/maps/rak/ground/rak_gnd/{z}/{x}/{y}.png に置きましたのでQGISにDEMを入れて陰影図作ったりするのが面倒な方は上記xyzタイルを使ってもいいかもです。

タイルマップを表示する簡単な地図作ってみました → 楽寿園陰影図タイル表示デモ

府中まいまいず井戸

仕事で近くまで行ったので、前から見て見たかった府中市郷土の森の中の「まいまいず井戸」を見に行きました。

「まいまいず井戸」は、地表部をオープンカットしてその底に井戸を設置したもので、オープンカット部分に井戸へ降りるためのらせん状の通路が、カタツムリ(まいまい)に似て見えることから「まいまいず」と呼ばれるそうです。「ず」の意味はよくわかりませんが、AIに聞いたら「の」の意味ではないかということでした。本当かな。

さて、府中市郷土の森の「まいまいず井戸」は復元されたもので、府中市の寿町というところで発掘された平安時代の井戸遺構をもとにして、ほかのまいまいず井戸の形状なども参考に現在の場所に再現されたそうです。府中市郷土の森は多摩川のすぐそばにありますが、寿町は一段高い段丘面(立川面)の上に位置しています。そのため、この復元井戸の地下水位と本来の場所の地下水位は異なる可能性がありますね。

さて、復元井戸ということですので学術的な価値などは低いかもしれませんが、形はとっても面白いのでSLAMでスキャンしてきました。任意座標でデータを作っていますので、方位や標高値などは正しくありません。

点群表示もよいのですが、平面図にした方が面白そうでしたので、井戸の周りの木々を(てきとうに)除去して平面図も作ってみました。まいまいな感じがいいですね。歩いて井戸の底に下りると結構な距離があります。ここから水を組むのは結構な苦労があったのではないでしょうか。

まいまい部分を点群の断面で見ると、地表から3.5~4mくらい掘りこんでいるようです。点群の断面ではちょっとわかりにくいですが、この穴の底に井戸が設置されていました。先ほども書きましたが、標高値は正しくなく相対的なものです。

井戸の底には水がありました。前述したとおり、この復元井戸は復元前の場所(府中市寿町)よりも一段低い段丘面(というか沖積面)の上に復元されていますので、地下水位は復元前の場所とは違っていそうです。東京都のオープンデータを使って復元井戸と多摩川を結ぶ断面図を作ってみると、多摩川の水面からすちばち底面までの高さは3mくらいですので、現在の地下水位はそのあたりにあるのかな、と想像しました。

※断面図の中に「ハケ」と表記しましたが、「ハケ」という呼び名は立川面や武蔵野面のような面の段丘崖に対して使われるものというイメージはあります。ここは現在の川が作った崖みたいな感じではありますが、公園内のこの崖の近くに「ハケの茶屋」もありましたし、ここでは「ハケ」と表記しました。ハケの茶屋の甘酒おいしかったです。

府中市郷土の森はまいまいず井戸のほか、古い建物が移築されていたりと見どころが多いところでした。今回はあまり時間が無くゆっくりできませんでしたがまた行きたいところです。


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3DGSで見る天地神社の大クス

以前の投稿でレーザースキャンの様子を紹介した静岡県函南町の天地神社にある大クス。レーザースキャンと同じ日に撮影しておいた写真を使って3DGSによる3Dシーンを作り、映像にしてみました。

レーザースキャンによる点群は葉に隠れて見えないような枝の形状をとらえたりすることができる一方、世界を点描で表現しますのでやはり実際の見た目とは異なったものになってしまいます。

3DGS(3D Gaussian Splatting)は、複数の写真から実物のような立体映像を再現する技術です。写真から作成した点群をもとに、光の反射や質感を数値的に最適化し、リアルな三次元空間を構築します。樹木の葉や枝の先端などは、3Dモデルや点群では表現が難しかったのですが、3DGSを用いることで自然な見た目の3D映像を作ることができます。

レーザースキャン、フォトグラメトリ、3DGSなどどの技術を使うか、UAVを使うか地上から測るかなどいろいろな選択肢がありますが、目的に応じてよい方法を使い分けるのがよいですね。

弊社では計測・可視化から映像制作各種解析まで対応いたします。お気軽にお問合せ下さい。

熱海来宮神社の大楠

巨樹・巨木シリーズです。

仕事で熱海へ行く用事があったのでお参りをかねて来宮神社の大楠に会ってきました。普段はたくさんの参拝客がいますが、早朝で人がまばらな時間帯だったので、ゆっくりと楠を見学できました。

↓の動画は参拝した後にSLAMで取得した大楠とその周辺の点群データです。大楠以外にもたくさんの木々がありましたので、大楠以外の植物を非表示にして大楠の様子がわかるようにしてみました。動画の最後に大楠の水平断面も入れてあります。

函南町天地神社の大楠を計測した時と違って簡易的な機材を使いました。レーザーの届く距離や、照射できる範囲などが少し劣ります。でも小さな機材で気軽に使えるので、これはこれで便利です。なお、基準点を作ったりしていませんので高さは相対的なもの(計測開始地点における地面の高さが高さ0m)です。

来宮神社大楠 点群断面

木の上の方は機材の性能が高くないことに加えて、レーザーが下層の葉っぱにさえぎられることもあって、ちょっと点群がさみしいですね。ただ、主な枝や幹回りはよく形状をとらえられています。



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