計算手法
2次元断面上の落石を質点として扱い、吉田らの手法に基づいて、すべり、転がり、飛行、衝突の運動を逐次計算します。地形は折れ線断面として入力し、各区間の等価摩擦係数μと抵抗係数Ckを線運動の条件に使います。
衝突時は、法線方向速度比e、接線方向速度比ρを乱数化して反発後速度を決めます。速度エネルギー比が1未満となるよう制限し、線運動から飛行運動への遷移は限界速度Vcrや遠心加速度条件で判定します。
確率計算と集計
地盤パラメーターは平均値と標準偏差から正規乱数で発生させ、モンテカルロ計算として複数試行を行います。照査点や防護柵位置では、通過した試行のエネルギー、跳躍高、通過速度を集計します。
95%値は試行数や通過数が少ないと安定しにくいため、通過数が少ない場合は参考値として扱ってください。
適用範囲
- 単純な2次元断面で、落石の概略的な到達範囲、エネルギー、跳躍高を比較するための簡易シミュレーションです。
- 地形、落石条件、地盤パラメーターを変えた感度確認や、防護柵位置の一次検討に向いています。
- 3次元地形、落石形状の詳細、破砕、樹木・植生の個別効果、複雑な構造物との接触は扱っていません。
- 防護柵は地盤線から立ち上がる垂直壁として扱い、柵高さ内で軌跡が交差した場合に捕捉停止とします。
注意事項
- 本アプリの結果は設計判断を補助する参考情報です。最終判断には、現地調査、既往資料、専門技術者、専門ソフトによる確認を併用してください。
- プリセット値は実験条件に依存する参考値です。現地の地質、斜面状態、落石形状、植生、既往落石の痕跡に応じて調整してください。
- μやCkは、その点から次の点までの地形区間に適用されます。Ckを未入力にした場合は、μと斜面傾斜角から推定します。
- 時間刻みを大きくすると計算は速くなりますが、衝突位置や跳躍高の精度が粗くなることがあります。標準値は0.05秒です。